定位置

前回(スキあらば暗記)、暗記について説明しましたが、少しは札の位置を覚えられるようになったでしょうか?

暗記を頑張ってはいるけれど、なかなか覚えられないという方も多いことでしょう。そこで、今回は暗記の効率が劇的に向上する「定位置」について説明したいと思います。

自分だけの定位置を決めて効率アップ

まず「定位置」とは何でしょうか?それは文字通り「定まった位置」のことで、「札を置く位置をあらかじめ決めておく」というものです。

初心者の頃は、そもそも覚えている札が少ないため、利き手側に覚えている札、逆側に覚えていない札という置き方をしている方が多いように感じます。このように、札を置く位置が決まっている状態であれば定位置といえるでしょう。

しかし、これではあまりにも大ざっぱであり、定位置の恩恵をあまり受けることができません。ある程度競技かるたに慣れたきたら、もっと細かく定位置を決めましょう。

例えば、「む」の札は利き手側の下段、「いまこ」の札は利き手と逆側の上段といった具合に、全ての札の配置を決めるのです。もっといえば、「む」の札は利き手側下段の一番内側など、並べる順番まで細かく決めることをおすすめします。

なぜそんなに細かく決める必要があるのかと疑問に思われるかもしれませんが、競技かるたで「早く」取るためにはどうしても正確な暗記が必要だからです。決まり字を覚えることで札の判断が早くなったとしても、その札がどこにあるのか分からなければ効果が半減します。暗記が完璧なら問題ありませんが、そう簡単に全てを暗記できるものではありません。暗記が不十分である限り、「どちらが出札を早く見つけられるか」という勝負になるでしょう。

この「早く見つける」ために必要なのが定位置です。定位置を決めずに適当に札を並べていると、同じ「む」の札であっても毎回位置が変わるため、探すのに一苦労でしょう。しかし、「む」の定位置が決まっていて、いつも同じ場所にあるとしたら、その場所だけを確認すればよいのです。

また、前回(スキあらば暗記)説明した通り、競技かるたで早い取りを実現するためには、暗記が重要です。この暗記に関しても、毎回札がバラバラに並んでいる状態では難しかったものが、定位置が決まっていることでずいぶんと楽になるでしょう。

もちろん、定位置というものは自陣だけであり、相手陣の配置をこちらが決めることはできません。相手には相手の定位置があるため、対戦相手ごとに相手陣の配置は変わります。それでも、自陣の定位置が決まっているとことで自陣の暗記が楽になり、相手陣の暗記により多くの時間を使うことができます。

また、札を取る際の腕や体の動きは、札の位置によって異なります。右側・左側、上段・中断・下段、それぞれの位置によって取りやすかったり取りづらかったりするはずです。その点に関しても、同じ札なのに、毎回違う位置で違う取り方(動き方)をするのは非効率です。「『む』の札なら右下段を払う」という具合に、同じ札であればいつも同じ取り方(動き方)をした方が明らかに効率よく取れます。

このように、定位置を決めることが自分にとって有利に働きますので、さっそく自分だけの定位置を考えてみましょう。

最後に、一般的によいとされている定位置の参考例を書いておきます。

  • 一枚札(むすめふさほせ)は下段(最も素早く取れる位置)
  • 大山札(決まり字の長い札)は利き手側の外側または利き手と逆側の内側(囲い易い位置)
  • 二字決まりの札は下段か中断(素早く取れる位置)
  • 三字決まりの札は中断から上段(余裕をもって取れる位置)
  • 友札や同音札は左右に分ける(そろえて置くと狙われ易い)

もちろん、上記は単なる目安であり絶対ではありません。例えば、友札を分けずにそろえて配置しても、相手より早く取れるのであればそろえるべきです。あくまでも自分自身でいろいろな配置を試しながら、「覚えやすく」かつ「取りやすい」配置を見つけることが重要です。

  • 右側と左側のどちらが取りやすいか?
  • 友札はそろえて置くのか、分けて置くのか?
  • 囲いやすい位置はどこか?
  • 守り重視なのか、攻め重視なのか?
  • 頻繁に札を動かすのか、定位置から動かさないのか?

などの状況を意識しながら、最も自分に適した配置を見つけ出し、あなただけの定位置を決めましょう。